<<戻る■第三の質問・嗜好
開き直った僕の答えを聞いて、おぢさんは嬉しそうににこりと笑った。
『そうだろう、僕は一目見た時から君は変だと思っていたんだ』
そんな失礼なことをさらりと言ってのけてから、彼は次の質問へうつる。
しばらく横に積んである本の山を探った後で、二冊の古びた雑誌を取り出した。
下品で大仰な見出しのカストリ雑誌だ。どうやら二冊とも同じ本らしい。『好きな方を君にあげよう。雑誌は同じだが、付録のテープはテーマが違うから』
そう言って彼は二本のテープをそれぞれの上に据えた。
一本のラベルには『猥談』、もう片方には『日本改造論』と記されている。
あぁ、どうしよう。悩んだ末に僕が手をのばしたのは…
→猥談