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風体

 >>『宴の始末』p280 / p380

 あまり言うことは無し。
 繰り返されるその描写から受ける印象は、とにかく

 アロハ!

 破顔!

 胡散臭い!

 というこの三つの要素に限る。

 『どう見ても堅気ではなかった。(中略)髪は短く刈り込み、金縁の眼鏡をかけて、派手なアロハシャツを着ている

 この辺はまだ良い。
 実はあまり触れたくない。
 八重の頭の中の司喜久男と、テキストに出てくる司喜久男は既にかなり違う人間になってきているので。

 『面白い男だね

 それがあまり面白くないのだ、キクちゃん。
 どちらかと言うと、テキストの司喜久男は嫌いに近い。
 頭の中であまりに理想を追求しすぎたか。

 だから例えば、こんな描写が許せない。

 『凹凸の少ない日焼けした顔

 いやああああああああああああああああああああ…
 凹凸の少ない?関東平野だって言うのか!それは酷い。あんまりだ。
 でもそっちが一応本家なのだから仕方ない。

 怖ろしい事に、更に責め苦は続く。

 『のっぺりとした顔を揺すった

 まんじゅう。それか、たまご。
 厭だ。何だかどんどん嫌いになれそうだ。

 駱駝『この男ぁこんななりだが敵にまわすと怖いぞぅ

 こんななり。だが。敵にまわすと怖い。
 要するに、敵にまわっても怖くなさそうな顔をしているのだろう。
 やはし、饅頭なのか。

 そしてとどめ。

 『丸い景影

 …ぎゃふん。


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後記:「丸」の件に関して、「きっと後ろに立っていた駱駝さんのシルエットが丸かったんだよね」と励ましてくださったゆう様(@薔薇十字団事務局)に深謝の意を表します。「丸」描写からメガトン級ショックを受けていた私にとって、地獄に仏!でした!マジで。