キク語・基礎編
この単元では、キク語の基礎を勉強します。
既に『初メニ』で述べた通り、キク語の基本は語尾の『さ』。
しかし、こればかりを馬鹿の一つ覚えのように連発していたのでは素人です。キク語の肝心要素は、何よりもその慇懃無礼さにある、
ということを常に念頭に置きましょう。Lesson1. 語尾をマスター!
キク語における基本語尾を挙げておきます。
場合に応じて活用しましょう。・〜なのさ →『これはペンなのさ』
備考)この『〜さ』型は、キク語の基本中の基本です。
他の語尾は、サの繰り返しによる一本調子を避けるために
用いられるようなものなのです。
語尾のみならず、文節毎に用いてもキク風味が上がりますね。
例:『そうは言ってもさぁ、けっこう難しいしさぁ、』等々・〜だよう →『これはペンだよう』
備考)なんとなく駄々っ子のような雰囲気のある語尾です。
落ちにくい女を口説く時に使えるかもしれません。
表情としては、少し口をとがらせながら言うとぐー。・〜だねぇ →『これはペンだねえ』
備考)少しく相手を見くびって使用する感があります。
相手を見て使わなければいけません。・〜でしょ →『これはペンでしょ』
備考)この場合は、語尾に『?』がつくと更にキクめいて聴こえます。
例えば、『これはペンでしょ?』。発音は語尾が少し上がり気味に。
他の基本語尾の後で、これをさらにもう一回使うのもいい感じです。
例:『これはペンなのさ。ペンでしょ?』・〜。(体言止め) →『ペンなのさ。ペン。』
備考)これはまったく、その場の状況に応じて使いこなすしかありません。
感情を押さえつけるような雰囲気が出るので、効果的に使いましょう。
しかし場合によっては、相手の感情を徒に煽るだけなので要注意。
言われてぐっとくる人もいれば、怒り狂う人もいるでしょう。
例:『まったく、馬鹿だよねぇ。馬鹿。』基本的なものはだいたいこんなところです。
しかしながら、これがキク語語尾の全てというわけではありません。
常にその場その場に応じて、基本語尾以外の語尾は使用可能なのです。
その事を念頭に置き、キク語を勉強していきましょう。Lesson2. 挨拶をしよう!
基本語尾を一通り理解したところで、いよいよ実際にキク語を使ってみましょう。
まずは、標準語での初対面の挨拶について考えてみます。例:「初めまして、こんにちは」
ちょっと堅苦しいけど、まあこんなとこですか。
これをキク語に変換します。→「お嬢さん─ 人を探してる?」
…どうです、この見事な変換っぷり。キク語の難しさが身にしみてわかります。
(それはちょっと飛躍しすぎ。しすぎだ自分。)キク語の心得その一は、『他人行儀になるなかれ』。
常に馴れ馴れしい口調を心がけませう。敬語なんか使っちゃいけません。さて、先ずは自己紹介。
と、その前に、相手の緊張をほぐしてあげなければいけません。
しかし、本当に緊張をほぐさせてはいけないのです。
相手を気遣うように見せて、実は更に緊張を高めている。
これができてこそ真の司狂。
それではれっつご!→「緊張してる?駄目だよう、駄目駄目。」
これで相手の警戒心を煽ったところで、名前をすりこみましょう。
→「僕は司といいます。司喜久男ね、よろしく」
アウト。
敬語を使わない名前の切り出し方を次回までの宿題にして、
今回のレッスンを終わります。お疲れさまでした〜。
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